まいど、パパ寿郎です。
今日は引き続き、思考の整理学からの学びをシェアしたいと思います。本当に学びが多い本です。これ以降は学校教育の話ではなく、飛行機人間になるための考える方法が書かれています。今日はその中で自ら思考出来る人間になるための2つの捉え方が興味深かかったのでピックアップします。
二つの捉え方とは
思考をする際には元となるアイデア=着想が必要です。そのアイデアに対して、どのような心構えで臨むことがよいか、について以下2つの重要な捉え方があります。
- 見つめるナベは煮えない
- 「ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう」
という事です。これだけでは分かりにくいと思いますので、もう少し詳しく見ていきます。
見つめるナベは煮えない
アメリカのことわざで、A watched pan (or pot) never boil. というらしいのですが、ナベをずっと見つめて、まだかまだかと蓋を開けてばかりいると決して煮えない、という意味です。これは浮かんで来たアイデアをすぐ良い成果物に結び付けようとするのは困難だ、という事を比喩した表現です。アイデアを昇華させるには寝かせる=時間をかける必要がある、という事です。この本では、醗酵、カクテル、触媒などという言葉から如何にアイデアを寝かせる必要性が論じられています。
スピード感が求められる現代においては逆転の発想に見えるかもしれませんが、皆さんこの事が何となくでもしっくりくるような経験はあるのではないでしょうか。また、これが事実だとすると世の中で凄いスピードで新しい事業や議論を進めていく人はそれだけ元のアイデアを持っている人、とも言えます。着想をすぐさま発信して動きながら思考していく、というスタイルもあろうかと思いますが、本書は大学教授の視点で学生に対して書かれた本なので、対象物は論文であったりするわけですが、ビジネスにおいても重要な捉え方と思います。
よく一流のビジネスパーソン等が「何故そんな凄いアイデアがいくつも出てくるんですか?」と聞かれたときに「すべてのアイデアがうまくいっている訳ではなく、うまくいったものだけをピックアップしている。」等という回答を目にしますが、このような人はそれだけ多くのアイデア=着想 を寝かせており、熟したアイデアを発信している、と言えると思います。
このことわざはアイデアをどう料理するか、という事ですが当然一つしかなければ、寝かせているとその間は何も生まれないですし、特に締め切りが決まっているような内容に対しては、無意識的のうちに”ナベを見つめてしまう”事になります。
そこでアイデアに対する捉え方について重要になってくるのが、次の言葉です。
ひとりでは、多すぎる
「ひとりでは多すぎる。ひとりでは、すべてを奪ってしまう」
この言葉はアメリカの女流作家、ウィラ・キャザーの言葉らしいですが、この言葉を引用してアイデアについて
「ひとつだけでは多すぎる。ひとつでは、すべてをすべてを奪ってしまう」
と言っています。要は一つに絞らない事で余裕が出たり周りがよく見えると述べています。キャザーの言葉は「ひとり=恋人」で、相手が一人しかいないと、ほかが見えなくなって、すべての秩序を崩してしまう、という内容です。
これを見て、昔読んだ水野敬也氏著の「Love理論」を思い出しました。デート出来る数の女性の数と緊張度合いを反比例の図で書いたもので、昔「なるほど!確かにそうやな。」と感心した記憶があります。当時の彼女に「浮気を助長する本!」としてソッコー捨てられましたが。。。
着想についてはそうった類ではないので、たくさんあって困ることはないですが、ぼんやりしているだけでは何も生まれないので、とにかくネタを貯める、そしてそれを忘れないように記録する事が重要です。記録についてはまた別途書いて行きたいと思います。
まとめ
今日はアイデアを昇華するには寝かせる事、アイデアは一つではなく数多く持っておく必要性について、書きました。価値を生み出すには、着想だけではなく時間が必要という事です。言われてみれば当たり前なのですが、その前提で物事に取り組めているかな、と見つめ直すきっかけになりました。また「Love理論」も読んでみようなぁ。笑
次は具体的に、ではアイデアを数多く持つ際に必要なエッセンスを書いて行きたいと思います。
この記事を読んで、少しでも参考になれば嬉しいです。
ほなまた。