まいど、パパ寿郎です。
NISA口座から投資を何となく初めて約5年、投資に対して考え始めて約2年経ちました。色々と考えたり悩んだりする中で、今更ながらマネー本の元祖ともいわれる名著「バビロンの大富豪」を読みました。
今日はその内容で特に共感した部分を自分の意見も踏まえつつ、シェアします。含蓄が多く、本質的な内容であり、マネー本、投資本として紹介されるケースが多いですが、「働く」ことについて考えさせられる一冊でした。
この本で特に良いのは「自分で決めて」、「今すぐに」、「行動出来る」原則ばかりだという点です。もちろんこれからの自分にも常に言い聞かせたい金言ばかりですが、今回は自分の過去にとった行動などの具体例も交えながら書いてみました。
著書の概要
同著は1920年代に発行された、マネー本の元祖と言われた”繁栄”と”富”と”幸福”について書かれた本です。舞台は紀元前のメソポタミア地方にあった古代都市バビロニアです。バビロンの空中庭園が古代七不思議の一つとして有名ですよね。
大富豪であるアルカドから教えが伝えられ、貧しかった者が成功していく過程がいくつもストーリーとなって展開されており、単純に読み物話としても非常に面白い内容になっています。
そして、豊かになることを「黄金に愛される」と表現されています。当時の富の象徴は金の現物だったんですね。
黄金の「七つの知恵」
本当に多くの金言があるのですが、全ては紹介出来ないので、基本となる七つの知恵とそこで自分なりの学びをシェアしていきます。
七つの知恵は以下の通りです。
- 財布を太らせることから始めよう
- 自分の欲求と必要経費とを混同するべからず
- 貯めた資金は寝かさずに増やすべし
- 損失という災難から貴重な財産を死守すべし
- 自分の住まいを持つことは有益な投資と心得よ
- 将来の保障を確実にすべく、今から資金準備に取りかかるべし
- 明確な目的に向かって自己の能力と技量を高め、よく学び、自尊心を持って行動すべし
一つずつ見ていきます。
1.財布を太らせることから始めよう
何よりも、まずは 収入ー支出>ゼロ の状態を作ることが全ての基本であることが述べられています。お金持ちになろうとする人は収入を増やす方法に目が行きがち(昔は僕もこの考えでした)ですが、まずは生活を見直し、節約と倹約によって支出を減らし、キャッシュフローが黒字である状態を目指します。以前投稿しましたが、節約・倹約といっても食事を切り詰める、等ではなく大きな固定費を見直すことが生活満足度を下げずに、支出を下げる近道だと思います。
本書では収入の10%を手元に残すことが推奨されています。日本の林学者、造園家、投資家である本多静六は「月給4分の1天引き貯金」(25%)という荒業で巨万の富を築いたことで有名ですが、基本的な考え方はあらゆるところで推奨されています。
貯蓄のパーセンテージは人それぞれの目的に応じて決めればよいですが、重要なことは目的に応じた「貯蓄率」を設定し、仕組化することだと言えます。”額”ではなく”率”で考えることがポイントです。収入に見合った金額を財布に残しておくことが出来る為です。
何かをするには元手が必要で、それは「自分で生み出すもの」という原則が理解出来ます。
2.自分の欲求と必要経費とを混同するべからず
分割する重要性が述べられています。生活に最低限必要なものか、それとも自分の欲求を満たすための支出なのか、しっかり自分で判断することが必要です。
欲求=浪費、必要経費=消費、と言い換えることもできますね。本書では「必要経費は自分で気をつけない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなる」と指摘しています。これは耳が痛い人は多いのではないでしょうか。ボーナスが入ったから○○を買おう、今月は頑張ったから○○に行こう、といった類のものです。もちろん、それらがダメということではなく、支出を区別する必要がある、ということです。例えば、収入の十分の七を必要経費にし、十分の二を浪費に回し、十分の一を貯蓄する、等決めた範囲で日々の生活を送るようにする、等です。もちろんこの比率は個人によって変更すれば問題ありません。
一般的には将来の為に、自分の欲求を抑えることが資産運用の文脈で言われることが多いですが、「今」も多少は楽しくないと人生自体がつまらないので、僕自身はお金は使うところは使ったらよい派です。
1と2はお金を貯める為に必要な考え方、行動原則です。
この二つを読んで思い返すのは、投資を始めた頃は、支出を減らすことをせず、NISA額を使い切ることだけを考えた投資スタイルだったことです。投資はしているはずなのに生活が楽になる実感がなくむしろしんどくもあり、日々の支払いに苦慮していました。投資をする前に、まずは余裕資金を貯める。今なら当たり前に思うことも、当時は考えられてなかったことを思い出しました。勉強って大事です。
また、欲求と必要経費を自分の中で切り分ける=分割することもやっておらず、とりあえず日々の支出は必要経費と考えていました。これって、自分がやりたいことや欲求が何か把握せずに、周りに流される日々だったわけです。正に「必要経費は必ず収入と等しくなるまで大きくなる」状態で、更にクレジットカードという魔法によって、一時的に必要経費は収入を上回っていました。 但し、リボを使っていなかった自分は正しかったです。笑
3.貯めた資金は寝かさずに増やすべし
3つ目は投資に関する記述です。1と2で財布が太ってきたら、財布にあるお金を使って、お金に働いてもらおう、そして、ただ働いてもらうのではなく、増やせる「仕組み」を作ろうということですね。この仕組みを持っている人をお金持ち、と言います。
お金に働いてもらうことが悪いことだと考えている人は、まずはそのマインドセットからだと思います。お金はお金であって、それ自体は中立です。
お金に働いてもらうことを決めたら、次は何に投資をするのか、早く増やそうと思えば思うほど、詐欺にあったりリスクの高い商品に突っ込んでしまう等リスクもあります。貯金、株式、債券、不動産、FX、投信、ETF、仮想通貨 等 商品も多岐にわたりますが、今はインターネット技術の発達により誰でも情報にアクセスしやすく、投資のハードルも下がっています。ここは一つ大きな勉強ポイントだと言えます。
僕自身はあまり貯金に意味はないと考えているタイプなので、投資すること自体にあまり違和感はないため、この考え方自体は出来ていたと思います。しかし何を何の目的で買うのか、いくらまでなら投資してよいのか(リスク許容度)が初期の頃は分かっていませんでした。
今は、米国ETFや投資信託への積立てをベースに株式中心の運用ですが、初期は何となく上がりそうな個別銘柄や債券ファンドなどを買っていました。損はしていませんが、複利の力を存分に享受出来たとは言えない状態でした。
4.損失という災難から貴重な財産を死守すべし
4つ目は貯めて、増やした人に必ず襲い掛かってくる現象です。それはお金を失う危険です。
お金を増やそうとする人にはお金を取りに来る人もいるのは事実です。とかく、最近はウェブマーケティングの発達で、何か金融商品を検索しようものなら類するバナー広告が常に出て来ますよね。笑 あれこれ悩んでいる時はそういうものに引っかかる(もちろん優良商品もあると思います)ので注意が必要です。
詐欺や自らの知識不足や勘違い、異常なリターンの投資商品、等 お金が増えると選択肢も増えますがその分誘惑や、周りに狙われる、という自覚を持つことです。何より、日々勉強を重ね、危険から財産を守る術を知っておくことが重要です。
失礼な言い方かも知れませんが、相手はプロです。買わせるためのテクニックについて熟知しています。それは損得だけではなく、情や見えない未来に対して不安を煽るテクニックです。基本的な知識の習得と何かを始める時に、その目的をしっかりと再確認することが防衛策だと考えています。
そして、もし初めてしまったとしても損失を最小限に抑える為に、これまでに支払った金額は勉強代と割り切り早めに辞めることです。心理学の世界ではサンクコスト、といいますが、サンクコストのせいでずるずると辞められず(もちろん売り手は辞めさせない為にこの手法を使います)、損失が大きくなることはよくある話です。
振り返るとやはり貯蓄型保険は僕自身の無知から比較的大きな代償を支払いました。リスク分散という点では良いのですが、僕の場合保険貧乏という言葉がぴったりの状態でした。サンクコストの呪いにかかってました。笑
自分のリスク許容度や生活を考えた際、20年という長い期間の流動性を失い、結果年利0.4%にも満たない貯蓄型保険より株式投資の方が合っていると合理的に判断出来ました。当時は流動性を失うこと(寧ろ強制引き落としの方が合っているとの考え)、年利計算の手法を分かっていなかった為に起きてしまった事態でした。
ワンルームマンション投資を検討していた時は周りの助言もありましたが最終的な利回りと、益が出るまでの計算を自分なりに行ったことで投資しない判断を下せました。(マジでよかった。)
貯蓄型保険は割に合わない、ワンルームマンションは危険だからやめときなよ。という結果としての言葉に反応するのではなく、それが何故か、自分で合理的に判断できるようになることが、この教えを守っていくことに繋がるのです。
災難なら身を守る為には、日々勉強あるのみです。
3と4は増やすことと守ることでした。これはセットで理解しておくべき内容ですね。
一旦まとめ
書いていたら、とても長くなってしまったので今日はひとまずここまでにします。前半はお金を貯めて、増やして、守るための知恵でした。
改めて自分自身を振り返ると何であの時そんなことしたのかな。と思う反面、多少は自分なりに考えることが出来るようになっている、と前向きに捉えることが出来る内容もありました。知識は武器にも防具にもなる、と言いますが、知識に経験が加わることで武器や防具がより強化されていくイメージでしょうか。
まだまだ初心者レベルですが、本当に本質を突いた言葉が並んでいますので、これからもしっかりと頭に叩き込んでおきたいです。
この記事を読んで、少しでも参考になれば嬉しいです。
ほなまた。